「大きな企業が経営している老人ホームは安心ですか?」
「名前の通っている会社の老人ホームを紹介してください」
お客さまからよくいただくご質問やご要望です。
私はこれまでの経験上、大手ならサービスが良く、経営が安定しているとは言い切れないと思っていますが、それでもシニアの皆さんには根強い大手企業への信頼感があります。
そこで、今月の老人ホーム見学ツアーでは、比較的大きな企業のグループ会社が経営する老人ホームを見学しました。
大手のデメリット
今回の見学先は、阪神間の最寄り駅から徒歩数分という、便利な場所にある介護付き有料老人ホームです。
施設長さんから「正社員は異動が多いので、同じホームに勤務し続けることはほとんどない」という説明がありました。
これは数多くの老人ホームを運営する大手のデメリットと言えるでしょう。
頼りにしている介護員が異動でいなくなることは、入居者にとっては寂しいものです。
しかしそれだけではなく、介護員の異動が多いと、介護現場のチームワーク構築むずかしい場合があります。介護はチームで行うもので、息の合ったチームを作るにはある程度の時間がかかります。良いチームでは、介護事故が少なく、穏やかな介護につながります。
また、大手にありがちなのですが、どんどん新設ホームを増やしている場合、より頻繁な異動が行なわれます。
また、新設ホームをオープンするために、未熟な新人介護員に責任ある業務をさせることもあります。
大手のメリット
大手には、社会的信用があります。
長年の実績や、ブランド力があるため安心感につながります。
また、採用にコストをかけられるので、人材不足になりにくいとも言えるでしょう。
中小に比べて若い介護員が多いのもメリットです。
中には海外に介護員を養成する学校を持ち、外国人スタッフの採用を積極的にしている企業もあります。
これらは中小企業ではなかなかできないことです。
ミニ講座、座談会での話題
ミニ講座では、介護業界におけるM&A(合併・買収)を最近の事例を取り上げてご説明しました。
大手ブランドに惹かれて入居されたとしても、入居後にM&Aによるサービス内容の変化(劣化)や値上げの可能性はあります。
座談会では、
「老人ホームを知れば知るほど、本当に老人ホームに入る必要はあるのかと考えるようになった。でも、いつか入居しなくてはならなくなることを想定してしっかり見学しておこうと思う」
「家族に介護をしてもらうことを期待するのは良くないことなのか」
「一人で見学に行った時に、何を見て何を質問するのか」
「私が入る老人ホームを娘に探してもらうのは、申し訳ない。自分で準備できることはしておきます」
などの話題で盛り上がりました。
私が常々お話している「気力、体力、判断力がある時に、老人ホームを見極める」が、お客さまにも伝わっていて、嬉しいです。
「老人ホーム見学ツアーはゆるやかな雰囲気で、良いですよね」
何度か参加されているお客さまからのご感想です。
「介護」「老人ホーム」と言った、決して楽しくはない内容でも、お客さまのおかげで毎回明るくなごやかな時間となっています。
今回ご参加いただきました皆さま、ありがとうございました。
また、申込者多数のためご参加いただけなかった皆さまにお詫び申し上げます。
来月(2月)の見学先
来月の老人ホーム見学ツアーでは、入居金0円の介護付き有料老人ホームを見学します。
場所は大阪の北摂エリアです。
3月以降は、高価格な老人ホームの見学が数回続きます。
リーズナブルな老人ホームの見学をご希望の方は、2月の見学ツアーをお見逃しなく。
詳細はLINEからお知らせいたします。