コロナで世の中のICT化の波が来ています。それは働く世代だけではなく、シニアにも。
アナログ世代のシニアたち
最近、仕事でシニアにzoomやスマホの使い方を教える機会が多いのですが、彼らはいわゆる「アナログ世代」で、高齢になってからパソコンやスマホを触りだした人がほとんど。
講座30分前には着席し、講座中は講師の説明を一言も聞き漏らさない気迫でメモを取り、講座後は質問に並びます。zoomの画面に自分の顔が映し出されると、戸惑いながらも嬉しそうな顔をされます。
コロナの影響で、世の中のデジタル化が進みましたが、それはシニアも同じです。もともと興味があった人はもちろん、コロナ禍になってから初めてパソコンやスマホを買った人も。
デジタルネイティブ世代
わが家の子どもたちは中高生。「デジタルネイティブ世代」と言われる世代です。デジタルネイティブとは、生まれた時や物心ついた時からインターネットやパソコンのある環境で育ってきた世代。
”はざま世代”
じゃあ、1970年代生まれの私は何世代?アナログ世代に入れられるのもなんとなく違うような気がするし、かと言ってデジタルネイティブ世代というのもおこがましい。
子どものころ、家に黒電話があったし、公衆電話の使い方も知っている。学生時代はポケベルを愛用していた世代です。
パソコンを使い始めたのは、大人になってから。そう、デジタル機器を使いこなす苦労を知っている世代なんです。
“はざま世代”ができること
デジタルネイティブ世代から見ると、なぜシニアが「初めてのスマホ講座」に行くのか、心底わからない。「わからんことあったら、ググったらええやん」と不思議そう。シニアはそんなわけにはいかないんです。一つ一つの操作を質問しながらしか進めません。そして、昨日習ったはずのことが思い出せない。繰り返し繰り返し教わって、習得していきます。
その点、私のような“はざま世代”は、スマホの使い方がわからないシニアに共感できる世代。「ああ、私もクラウドの意味がわからなかった」と。だけど、インターネットでわからないことを調べる習慣もあり、必要に迫られてパソコン・スマホを使いこなせます。
「スマホで地図アプリ使いたい」「Zoomで友達と会いたい」そんな思いを持っているシニアは私たちのすぐそばにいます。
”はざま世代”のみなさん、私たちができることはたくさんあると思いませんか?急激に進んだ社会のデジタル化に戸惑いながらも、果敢にチャレンジするシニアに共感しながら、やさしい気持ちでそっと支えてあげてください。これは私たち“はざま世代”にしかできないことかもしれません。